寝返りや起床がむずかしいです。
80歳の母のことで相談します。布団からの立ち上がりが不自由になったので、ベッドで寝起きするようにしましたが、レンタルされたベッドの幅が狭くて寝返りや起き上がりが難しいようです。見ていると、横を向けばベッドから落ちそうです。でも、布団に戻せば寝たきりになりそうで、どうしたらいいか困っています。
幅の広いベッドができました
布団から立ち上がるという動作は、筋力が低下したお年寄りには大変です。日本に寝たきり老人が多い原因の一つだとも言われているくらいです。それに比べると、ベッドからの立ち上がりは、足を垂らして座った状態から立てばいいので簡単です。
もっとも、床からベッド上までの高さが足の長さに合っていることが、いすからの立ち上がりと同じで大事になります。それでも、布団なら自由にゴソゴソ動けるのに、ベッドだと怖くて動けない、という問題もあります。特に幅の狭いベッドでは、お年寄りは上を向いて寝ているよりほかなく、かえって寝たきりにしてしまうことさえあるのです。
今お使いになっているベッドの幅は何センチありますか。たいていは91センチが多く、上に乗せるマットは85センチくらいだと思います。残念なことに、最近の病院では78センチが主流になってしまい、マットの幅はわずか72センチしかありません。 できるだけゴソゴソ動いてもらいたいお年寄りにとっては「寝たきり製造ベッド」 です。
お年寄りがベッドから起き上がるには、まず十分に横を向き、下になった腕でマットを押して上半身を起こさなければなりません。そのためには91センチのベッドでもまだ狭すぎます。 老人が楽に起き上がれる幅の広い医療用ベッドは、なかなかありませんでしたが、最近では10センチもある介護用ベッドが製造されるようになりました。
これなら起き上がり動作も楽々ですし、ゴソゴソしてもベッドから落ちるという心配もありません。特に脳卒中で片マヒになっている人には最適でしょう。ケアマネジャーさんにちゃんと教えてあげてください。