電話魔の母に困っています。
78歳の母は、足が少し不自由なため、ほとんど一日中、家の中で生活しています。 寂しいせいか友人に電話をかけまくっています。そのせいで、大事な用件があってもいつも話し中になってしまいます。キャッチホンに変えてみましたが、本人には操作の仕方が分からないので役に立ちません。どうしたらいいでしょうか?
話し相手を家に呼んでみませんか?
いただいた手紙を途中まで読んでいて、通話中に電話がかかってきても大丈夫なように、キャッチホンを使ってみてはどうかと思いました。でも、お母さんには操作の仕方が分からないようですね。
こうなったら、誰かお友だちに家に来てもらうしかないと思います。毎日でなくていいですから、話し相手になってくれる人を見つけましょう。電話で声だけを聞くより、目の前にいる人と、おしゃべりするほうが楽しいに決まっています。
また、電話の相手をしてくれる友人に、交通費を払って遊びに来てもらうこともできます。役場や社会福祉協議会に相談して、お年寄りの話し相手になってくれるボランティアさんを紹介してもらってもいいでしょう。 あるところに、一日中テレビばかり見ている一人暮らしのおばあさんがいました。
デイサービスに来てみませんかと声をかけても、「テレビが私の友だち」と言い張って家から出ようとしません。ところが、あいにくテレビが故障してしまい、新しいテレビが届くまでの数日間、デイサービスに来てもらうことになりました。 するとどうでしょう。最初は仕方なく参加しているかに見えたおばあさんも、みんなとワイワイ言いながら、風船をボール代わりに使う「風船バレーボール」を楽しんだり、お茶を飲みながらにぎやかにおしゃべりをしています。
見違えるほど表情が明るくなったのです。 どんなテレビ番組より、実際に人とふれあうことのほうが魅力的なのです。このおばあさんは、ディサービスには週一回だけ来ていましたが、ここで知り合った友だちと行き来するようになり、新しいテレビはほとんど見ることがなくなったそうです。 「テレビ」も「寛話」も、現実の人間関係の代わりにすぎないのです。