在宅での終末期と看取り
親の人生の終わりをどこで迎えるか???
親の人生の終わりをどこで迎えるかは、親自身はもちろん、介護をしてきた家族にとっても大きなテーマです。
厚生労働省の報告書によれば、一般人も医療介護従事者も、約70%が人生の最後を【自宅】で迎えたいと回答しています。また、医療介護従事者の多くは、癌や重い心臓病を患っても、療養から看取りまで自宅で実現することは可能と考えています。
しかし実際は、70%近くの人が病院で亡くなっており、自宅で最期を迎えている人は15%に過ぎません。本人の「介護してくれる家族等に負担がかかるから」と、本人と家族の「症状が急に悪くなった時の対応に不安だから」がその理由にもなっているのでしょう。
訪問診療が終末期(ターミナル期)まで支えることで、本人の症状の変化に対応してもらえ、家族の負担も和らいで、自宅で最期を迎えられる人は増えると思います。
医療と介護が最大限に連携し、訪問医とケアマネジャーが医療看護と介護の計画を立てます。訪問看護師・保健師、薬剤師、歯科医歯科衛生士、リハビリ専門職、ホームヘルパー等が家族と一緒にチームを作り、食事、排せつ、睡眠、移動、清潔、楽しみといった本人のこれまでの生活を支えます。
看取りのとき
呼吸が止まった時は、訪問医やかかりつけ医、訪問看護師に連絡するため、救急車を呼ぶ必要はありません。「死亡診断書」も発行してくれます。呼吸が止まった時間を念のためメモしておきます。
なお、訪問医やかかりつけ医にかかっておらず、特に持病もなく、死因不明で自宅でなくなった場合は、蛍雪に連絡して検死が必要になります。
親が終末期に向かう前に家族がしておきたいこと
- 親が会いたい人がいれば連絡を取る
- 親が好きなもの、大切にしているものをそばに置いておく
- 親がエンディングノートを書いているか確認する
- 延命処置について訪問医(かかりつけ医)から説明を受け、話し合っておく
- 緩和ケアについて訪問医、看護師とよく相談する
- いざというときに親族、親戚の連絡先を確認しておく