【シングルは身軽】と介護を抱え込むのは危険????

介護要員となりやすい【シングル】‼

近年、シングルのまま親と同居している子は増えている傾向にあります。そして、同居している親に介護が必要となると、その者が中心となって介護をするケースが多くあります。

一方、親だけの世帯で複数いる場合にも、シングルの子が「主たる介護者」になりがちです。兄弟はもちろん、親戚、さらには当事者である親もそれを期待しています。確かにシングルなら、別居している場合でも引っ越すのは一人なので身軽な面もあるでしょう。

しかし、「シングル」には配偶者がいないので、一輪車走行です。当人はもちろん、周囲の人もその実情を理解して押し付けず、皆で負担を分け合う体制を築くことが大切です。

一対一の介護は虐待を生みやすい

シングルの子が介護を行う場合、親と一対一で向き合うことになり、閉鎖感が生まれやすいです。介護保険をはじめとするさまざまなサービス、制度の情報に巡り合う機会も乏しくなり、結果として大きなストレスを背負うことにつながることも。

家庭内での高齢者虐待を調査した一例があります。虐待の加害者となるのは息子がもっとも多く約4割近くになります。また、家族形態をみると、シングルの子との同居が約半数。夫婦のみを合わせると7割以上が二人暮らしです。

シングルに限らず、「女性だから」「長男だから」という周囲からの圧力を察知することがあるかもしれませんが、一人だけで介護を担うことは大変危険だと認識しましょう。

高齢者への主な虐待

  • 身体的虐待(殴る・蹴る)
  • 心理的虐待(暴言・無視)
  • 経済的虐待(本人のお金を使わせない、勝手に使う)
  • 介護放棄(必要な世話をしない)