ひどい施設があるというのを聞いて不安、、、、、、、。
高齢者施設は玉石混合だと理解しよう
有料老人ホームを運営するには、設備や広さなど法律で基準が定められており、都道府県へ届けを行う必要があります。しかし、必要な基準を満たさずに無届けで運営する高齢者施設も存在します。事故が発生したり、虐待していても行政が気づきにくい構造です。実際、ベットに固定した「身体拘束」状態の高齢者が多数で暮らす都内のマンションが問題視されたこともありました。
原則、「身体拘束」は虐待です。とはいえ、有料老人ホームは高額で入れない、特別養護老人ホームは待機中という現状のなか、無届けの施設が「必要悪」として存在している面もあります。
もちろん、無届けの施設が全て悪いわけではなく、玉石混合だと理解しましょう。なかには、高い理念があり、制度に当てはめることが難しいために無届けとなっている施設もあります。
「お泊りデイ」というシステムも制度外
介護保険法に基づいたデイサービスに加えて、その利用者を対象に、夜間に介護保険適用外の宿泊サービスを提供する「お泊まりデイ」という事業形態があります。(「宿泊サービス」と呼ぶところも)都道府県(または市区町村)への届け出義務があります。利用料は個別で異なり、一泊二食付きで3000円~8000円程度と幅があります。デイサービス利用者を取り込むための営業ツールとして行われている面もあります。
利用を検討する場合は、内容をしっかり確認しましょう。都道府県や自治体では、ガイドラインを設けて人員などの指定基準を定めています。例えば、東京都の場合、通所介護利用定員の2分の1以下かつ9人以下、個室以外の宿泊室の定員は、1室あたり定員4人以下など。
介護サービス全般にいえることですが、ケアに人件費がかかるのは当然なのに、あまりに安価なところは注意が必要です。
とはいえ、切羽詰まると不安を抱えつつも利用せざる負えないケースも出てくるのが実情です。切羽詰まる前に、地域にどうのよなサービスや施設があるのか確認しておくことが大切です。そしてケアマネジャーに相談しましょう。
住宅型有料老人ホームは人員基準ない
高齢者虐待など有料老人ホームなら安心】と考える人も多いかもしれません。ここでも注意が必要です。【有料老人ホーム】だから安心、とは言い切れないと思います。実際、入居者が不審死を遂げるという悲惨な事件を起こした老人ホームもありました。
それに、あまり知られていませんが、住宅有料老人ホームには人員基準はありません。サービスへのニーズは入居者によって異なるため、必要なサービスは、各自が外部の訪問介護事業所から受ける、という考え方なのです。
介護度が低いときは、「必要な分だけ」サービスを受けられるのはメリットだといえるでしょう。しかし、介護度が重くなると介護費用が高騰する可能性があります。たまに、住宅型なのに、「介護付き」と勘違いして選択してしまい、「介護をしてくれないひどい施設だ」と嘆く声も聴くことがあります。
結局は、個別に見学をして、親のニーズに合うかどうか、しっかり確認・検討するしかないといえるでしょう。