【自分の親の介護は自分で】が基本
既婚者にとって、親は4人?
ひと昔前、世間では介護は女性の役割と位置づけられていました。けれども女性の社会進出が進み、また介護保険制度ができ、意識は大きく変化したといえるでしょう。
子は皆同じ立場です。一方、妻が夫の両親を看る法的義務はまったくないといってよいかもしれません。いわゆる、「嫁」の立場の者が義父母の介護を行うケースは、データ的にも大幅に減少しています。
介護には、契約・決断・資金計画などの行為も多く、義理の関係の親子では立ち入ることが難しい、面が増えています。サービスの利用をすすめることは、お金を使うことでもありますから。男女問わず、「自分の親は自分で看る」という考え方が定着しつつあります。もちろん、その配偶者もできることは手伝うというスタンスだと、よりスムーズでしょう。
避けたい【介護離婚】
それでも、配偶者に親の介護を強く希望する人もいます。遠距離介護の場合でも、現役引退の時期を迎えて、Uターンを考えることもあります。実際に定年を迎えた段階で実家にUターンをして親の介護をしようと、決意した男性もいました。当然、妻も自分の考えに従って、ついてきてくれると信じていたのですが、妻の決断は「離婚でした」妻には妻の思い描いた老後の暮らしがあったわけです。
夫婦間で、親の介護に対してまったく違った考えを抱いているかもしれません。先送りせず、早めに話し合うことが大切です。