二人以上を同時に介護することになったら?
複数の親の介護が同時に起こるケースも
自身の両親が同時期に、あるいは自身の親と配偶者の親が同時期に、介護が必要な状態となるケースもあります。(同時多発介護)とか(多重介護)などと呼ばれています。
介護だけではなく、晩婚傾向のため、子育て期に親の介護が始まる【ダブルケア】のケースも珍しくなくなってきています。自分の生活がある上に、複数の家族のケアが発生すると悲鳴をあげたくなります。この現状を受け入れるには時間がかかると思いますがそれでも直面したからには対決が必要です。配偶者や兄弟姉妹と事情を共有し、負担できるだけ分担するよにしましょう。
子供(親からすると孫)がある程度の年齢になってる場合は彼らも巻き込み、無理のない範囲で手伝ってもらうことも必要になるでしょう。ちょっと覗いてくれるだけでも助かります。
ケアマネージャーに事情しっかりと伝える
親の担当のケアマネージャーに同時にケアを要する家族がいて、時間的・精神的にゆとりがないことをざっくばらんに話しましょう。利用可能な介護制度とことん利用したうえで、家族にしかできないことは何か?ケアマネージャーと話し合います。それを踏まえて家族と対話を重ね、役割分担の調整をしましょう。
ただし、このようにしても難しくなってくることもあります。人間誰しも一日24時間しかないものです。在宅を熱望する親に施設・病院へ入ってもらうなど、本人の意思を尊重できない事態も致し方ないという割り切りも必要になるかと思います。
ヤングケアラーとは?
介護を担う18歳未満の子ども、いわゆる(ヤングケアラー)という言葉最近耳にするようになったかと思います。国の調査では中学生の17人に一人がヤングケアラーだそうです。
ケアする対象は家族です。老いた祖父母、あるいは病気や障害のある親、兄弟姉妹。様々な事情で親が介護に専念できない場合に子供にもお鉢が回ってきます。
必ずしも若年者が介護を担うことを否定はしませんが、家族で支え合うことは尊いことはあるでしょう。けれども家族をケアする為に自分の時間や勉強する時間、友人と遊ぶ時間が取れない、ストレスを感じる、睡眠時間が不足する、、、、、、。という事態に陥ることもあります。しかも、子ども自身それを【当たり前】と捉えているケースが多いです。同じような立場の友人がいないため孤立したり、困ったことが起きても支援の求め方がわからず、抱え込んでしまったりします。
令和4年から国も早期把握・相談支援・家事育児支援などの様々はどのサポート体制を組み立てており、各都道府県、自治体において相談窓口が始動しています。もし周囲にそうした若者がいたら窓口につなげたいものです。子供が子供でいられることは、とても大切なことだと思います。