ベット選びのコツはありますか?

75歳になる母は、特に病気にかかってはいないのですが、時々ひざが痛むので近所のクリニックに通院しています。立ち上がるときに無理がかからないよう、ベッドを使ってもらおうと思うのですが、医療用・家庭用・介護用などたくさんの種類があり、どれにしたらいいのか迷っています。適切なアドバイスはありますか?

高さを一人ひとりに合わせて

お年寄りのためのベッドを買うときに気をつけたいのは、「マットの硬さ」と「床からマットの上までの高さ」です。 マットの硬さは重要です。なるべく硬めのものを選んでください。

使い慣れた敷布団を2枚敷くだけでも十分です。どうして硬いものがいいかというと、お年寄りがベッドの上でゴソゴソ動きやすいからです。柔らかいマットだと、身体が沈んでしまって反発を使えず、うまく寝返りが打てなくなる恐れがあります。

「床ずれを防ぐためには、柔らかいほうがいいのではないか」と思う人がいるかもしれませんね。意識がなくなっているような人の場合は、柔らかいほうが床ずれはできません。しかし、意識があるなら、少しでも動くことこそ、床ずれの最も効果的な治療と予防になるのです。

床からマットまでの高さはもっと重要です。高さが不適切なために、寝たきりになってしまうお年寄りは多いのです。あまり高いと足を床に降ろせませんし、怖くてベッドの上で動くこともできなくなります。かといって低すぎても困ります。足の筋力が低下している人は、足にバランスよく体重を乗せられないので、介助がないと立つことができなくなります。

お母さんがどのくらいの高さなら楽に立つことができるのか、実際に測ってから決めてください。ちょうどいい高さのものを選ぶか、マットの高さで調節するといいでしょう。

高さを電動で変えられる機能がないときには、ベッドの脚を切ってください。医療用の金属ベッドでも、市販のパイプカッターで簡単に切れます。家具屋さんに頼めば、ちゃんと高さを合わせて納品してくれると思います。